消しゴムマジック中止命令

4月29日、昭和の日の記念献立は昭和にちなんで⁉、スパゲティ ナポリタン。
いろいろな“なぜの嵐”はさて置き、ナポリ解説から今回は入って参ります。
第二次世界大戦後に日本の喫茶店や洋食店で広く提供されていた、軟質小麦を原料としたコシのない麺をケチャップ味で仕上げたスパゲティが後々ナポリタンとなっていったようですが、東京・銀座の煉瓦亭では大正時代から「イタリアン」というメニューがあったそうです。
当時はトマトピューレを使っていたものの、関東大震災→戦時下の食料配給制になるまではケチャップを使用していた説があるそうで、これを昭和9年のホテルニューグランド(横浜)ではスパゲチ ナポリテーインと称していたそうです。
同時期、三越の特別食堂では茹でたパスタにソースを絡めたナポリタンという献立があったとされていますが、その20年後、昭和29年からイタリアからパスタ自動製造機が輸入され、昭和30年には国産スパゲッティの販売が開始されました。
これが日本の「パスタ元年」とも呼ばれていて、販売促進用にケチャップを混ぜて炒める「ケチャップパスタ」が登場、これがナポリタンの原型として喫茶店や家庭に広まっていった……ようですね。
とはいうものの昭和40年代前半までは家庭でスパゲッティを食べるという食文化的定着はまれで、スパゲッティは喫茶店や洋食店、あるいは当時の大型デパートの上階にあったレストラン等で食べるもの、庶民に普及したのは1970年代からのファミリーレストランの誕生も関係していると言われているとか。
意外に昭和史の中で独特の存在感を持つスパゲティ ナポリタン。
昭和の日の献立としては、決して間違いではないかもしれません(笑)。
そんなナポリタンをお届けする更新、どのようなオチにすればいいのか、(あの噂の出たがり)管理栄養士から手元に届いた画像を見ながら考えてみたのですが、調理過程から完成までをストーリーにするのはどうかと思い一度、調理員を消しゴムマジックで消してみたのです、そうすれば寄りで「調理過程ですよ」と、より前面に出せるかなと思って。
そうしたら、なんだか具なしナポリに見えてしまい、「これじゃ中身も昭和(しかも初期)にしちゃっているように受け止められてしまう」という危機感を感じざるを得なくなってしまいました。
ただでさえ一週間ほど前に、通常の食材発注量を減らして安価な食材で補充して提供した高齢者福祉施設に、人格尊重義務違反の行政処分が出された報道があったばかり。
「具なしパスタ疑惑を世に出してはいけない!!!」と、慌てて消しゴムマジックを復元させ、掲載することにしたのです。
決して“具なしケチャップ炒めパスタ”を提供したわけではございませんので誤解のないようにお願い申し上げます。




